人事評価制度とは?人事評価シートサンプル(職種別)&例文つき!

人事評価制度とは?人事評価シートサンプル(職種別)&例文つき!

人事評価制度は、適切に社員の処遇を決める重要な仕組みです。
とはいえ、「サンプルがないとイメージしづらい」「どういった方法で評価すればいいのか分からない」という方も多いでしょう。

この記事では、人事評価シートのサンプルを職種別にご用意しています。
自己評価やフィードバックの例文や評価項目を設定する際のポイントについてもご紹介しますので、ぜひご覧ください。

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1. 人事評価制度とは

人事評価制度とは、従業員の業績や能力、勤務態度を評価する制度です。
半年または1年ごとに評価が行われるのが一般的で、評価の結果は給与や昇進・昇格などの待遇に反映されます。

適切な人事評価制度を構築することによって、従業員の能力を把握できるため、適材適所の人材配置や人材育成にも活用できます。

また、評価項目に企業の理念や目標を組み込めば、従業員に自社の価値観やルールといった共通認識を持たせることも可能です。

人事評価制度の基礎知識については「人事評価制度とは?導入の目的や評価の種類、手順を徹底解説」をご覧ください。


2. なぜ中小企業には人事評価制度が必要なの?

少子高齢化が進行していく現代で中小企業が生き残るには、人事評価制度が欠かせません。

2-1. 従業員のパフォーマンス向上

大手と比べると、中小企業は社員数が少ないため、従業員一人ひとりのパフォーマンスが業績に大きく影響します。

人事評価制度を導入すると各従業員の強み・弱みが見えてくるため、長所を伸ばし、短所を改善する機会になるでしょう。

また、目標を明確にすれば、会社が何を求めているのかを理解できます。努力の方向性も分かるので、本来の能力を最大限に発揮でき、モチベーションアップにもつながるでしょう。

2-2. 定着率アップ

中小企業は、大手と比べると知名度や待遇で遅れを取りやすいため、人手不足に悩まされやすいです。

特に若手世代は年々減少し続けており、人材獲得競争は激化しています。採用難易度が高まれば、必然的に採用のコストは高騰しますし、育成にも時間が必要です。

このように、社会全体で人手が不足している状況で安定的に事業を継続させるには、社員の定着率アップが欠かせません。

人事評価制度を適切に運用できれば、従業員は「正当に評価されている」「頑張りを認めてもらえる」と感じ、仕事への意欲が高まるでしょう。

公平・公正な評価で働きやすさを感じられれば、会社への愛着や忠誠心も高まり、離職リスクの低減につながります。

2-3. コミュニケーション活性化

人事評価制度は、企業と社員のコミュニケーションツールとしても活用できます。

というのも、人事評価は企業の理念や目標と連動させる必要があるため、企業の方針や社員に何を求め、期待しているのかを伝えられるからです。

社員自身も成果や意見を発信できるため、互いの認識をすり合わせる機会となるでしょう。

また、フィードバック面談では上司と部下が直接話せるため、信頼関係を築くことができます。
積極的にコミュニケーションを図れば、従業員の不満や自社の課題にもいち早く気づけるため、社内活性化や組織力強化も期待できるでしょう。

3. 人事評価制度を導入すると解消できる課題

人事評価制度を導入すると、さまざまな課題の解消につながります。

3-1. 人手不足の解消

人事評価制度の導入は、人手不足の解消に有効です。
適切に人事評価制度を運用すれば、従業員は評価に納得して働けるため、モチベーションを維持できます。

さらに、評価の指標が明確であれば何に取り組むべきかが見えやすいです。求職者に対して「働きやすそうな企業」「努力が認められる環境」といった好印象を与えられるでしょう。

このように、人事評価制度は既存社員の離職防止だけでなく、求職者へのアピールポイントにもなるため、人手不足の解消に期待できます。

3-2. 評価者による評価のバラつきの抑制

評価者によって評価が異なると、従業員の不満やモチベーション低下を招く可能性があります。

自分の部署の上長が、他部署の上長より評価基準が厳しいと分かれば、不公平感を感じるのは当然です。
「あの部署に所属していれば給与もアップしただろうな…」「ここにいても評価されない」などと感じ、離職してしまうかもしれません。

評価者の違いによる評価のバラつきを抑えるには、社内で共通の評価基準を設ける必要があります。
人事評価制度を導入して評価基準を明確化させれば、評価に対する社員の納得感も高まるでしょう。

3-3. 人事評価にかかる時間の短縮

評価基準が不明瞭な場合、評価者は何を基準に評価すればいいのか分かりません。
そのため、評価者による評価のバラつきはもちろん、評価そのものに時間がかかってしまい、通常業務に支障をきたす可能性があります。

近年は、職務をこなしながらマネジメント業務も行う「プレイングマネジャー」が多いため、管理職の負担を減らすためにも、人事評価制度の整備は必須と言えるでしょう。

3-4. 人材育成

人事評価制度の導入は、人材育成にも有効です。

評価基準が不明瞭な状態だと、従業員は何を目指し、どのような行動を取ればいいのか分かりません。

人事評価制度で昇給や昇進・昇格の基準を明確にすると、目標が明確になります。
会社の方針や求められている行動などが分かれば、正しい努力の方向も見えてくるため、人材育成がスムーズに進むでしょう。

また、評価項目に研修参加や資格取得などを設定すれば、従業員全体のスキルレベル向上につながります。

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4. 人事評価の基本3項目

人事評価の項目は「業績評価」「能力評価」「情意評価」の3つを主軸として成り立っています。

4-1. 業績評価

業績評価は、数値や目標達成度をもとに、社員の業務成績を評価する項目です。
業績結果だけだと評価基準が厳しくなりすぎるため、多くの企業では達成に至るまでのプロセスも含めて評価しています。

例えば、個人売上の目標50万円に対して、40万円で着地した場合は未達です。
目標に対する達成度や課題の達成度(毎日〇件以上アプローチしたか、など)を設定すると、プロセスを加味して総合的に評価できます。

プロセスを評価に加える際は、客観的に判断できる内容を設定し、取り組み姿勢などについては情意評価で評価しましょう。

4-2. 能力評価

能力評価は、知識やスキル、資格、業務遂行能力、職務の習熟度を評価する項目です。

計画力や企画力、問題解決能力、リーダーシップなど、業務を遂行するうえで必要な能力がどの程度備わっているか、数値化しづらい要素を評価します。
もちろん、能力を発揮できなければ評価の対象にはなりません。

事務職や技術職といった定量評価がしづらい部門の人事評価では、能力評価に比重が置かれる傾向にあります。

4-3. 情意評価

情意評価は、勤務態度や意欲の高さ、仕事に取り組む姿勢などを評価する項目です。
「ルールを守れているか」「責任を持って業務に取り組んでいるか」「遅刻や早退などの勤怠に問題はないか」などが挙げられます。

情意評価は、部下のモチベーションや帰属意識の把握にも役立ちます。納得度の高い評価ができるよう、普段から部下の態度や行動に注目しましょう。

5. 人事評価シート(人事考課表)のサンプルを職種別に紹介!

評価項目は職種やポジションによって異なります。
参考として人事評価シートのサンプルを職種別にご紹介しますので、ぜひご覧ください。

5-1. 人事評価シートサンプル【事務職】

評価評価項目評価内容評価点
業績評価業務目標達成度業務目標を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
課題目標達成度目標達成のための課題を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
能力評価企画力業務効率の改善やコスト削減について、主体的に提案できたか
※評価点3…主体的に提案し、改善している
5・4・3・2・1
実行力独力で業務を遂行できたか
※評価点3…理解できている
5・4・3・2・1
知識自社製品や業務について正しく理解しているか
※評価点3…理解できている
5・4・3・2・1
クレーム対応顧客からのクレームを適切に対応できたか
※評価点3…問題なく対応できていた
5・4・3・2・1
スケジュール管理時間やスケジュールを管理し、滞り
なく計画的に業務遂行していたか
5・4・3・2・1
正確さ与えられた仕事を正確にこなしていたか
※評価点3…問題なく一通りの業務をこなせた
5・4・3・2・1
情意評価
(社内共通)
規律性就業規則やルールに則った行動ができていたか
※評価点3…問題なく行動していた
5・4・3・2・1
情報共有業務に有用な情報を収集し、社内に共有していたか
※評価点3…担当業務に必要な情報を収集・整理し、共有していた
5・4・3・2・1
協調性上司・同僚・他部門と十分なコミュニケーションを取り、円滑に業務を行っていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
意欲自主的にスキルアップや業務効率改善に取り組んでいたか
※評価点3…自主的に行動しており、改善している
5・4・3・2・1
責任感与えられた仕事に対して責任を持って遂行したか
※評価点3…責任をもってやり遂げ、フォローもしている
5・4・3・2・1

バックオフィス系の職種は定量評価がしづらいです。
事務職であれば「〇〇の作業効率を〇%向上させる」「△△の作業を〇時間削減する」「××をいつまでに終わらせる」などを目標に設定すると、客観的に評価できます。

能力評価では、正確さやスケジュール管理が重視され、経理・労務といった専門性を求められる部門では知識も重要な評価項目となります。

5-2. 人事評価シートサンプル【営業職】

評価評価項目定義評価点
業績評価業務目標達成度業務目標を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
課題目標達成度目標達成のための課題を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
能力評価企画・提案顧客ニーズに合った提案ができたか
※評価点3…具体的な提案ができた
5・4・3・2・1
交渉力的確に説明・交渉し、有利な条件を引き出せたか
※評価点3…的確に説明し、積極的に交渉していた
5・4・3・2・1
コミュニケーション顧客と綿密なコミュニケーションを取り、信頼を得ていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
実行力独力で業務を遂行できたか
※評価点3…独力で業務ができた
5・4・3・2・1
知識自社製品や業務について正しく理解しているか
※評価点3…理解できている
5・4・3・2・1
スケジュール管理適切なスケジュール管理で、計画的に業務遂行できたか
※評価点3…きちんと計画を立てて遅滞なく実行できた
5・4・3・2・1
正確さ与えられた仕事を正確にこなしていたか
※評価点3…問題なく一通りの業務をこなせた
5・4・3・2・1
情意評価
(社内)
規律性就業規則やルールに則った行動ができていたか
※評価点3…問題なく行動していた
5・4・3・2・1
情報共有業務に有用な情報を収集し、社内に共有していたか
※評価点3…担当業務に必要な情報を収集・整理し、共有していた
5・4・3・2・1
協調性上司・同僚・他部門と十分なコミュニケーションを取り、円滑に業務を行っていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
意欲自主的にスキルアップや業務効率改善に取り組んでいたか
※評価点3…自主的に行動しており、改善も見られる
5・4・3・2・1
責任感与えられた仕事に対して責任を持って遂行したか
※評価点3…責任をもってやり遂げ、フォローもしている
5・4・3・2・1

営業職は定量評価がしやすいため、業績評価に比重をおいて評価します。
また、成果に関係してくる企画・提案や交渉力、コミュニケーションの評価も重視されます。

5-3. 人事評価シートサンプル【販売職】

評価評価項目定義評価点
業績評価業務目標達成度業務目標を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
課題目標達成度目標達成のための課題を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
能力評価企画・提案積極的に販促企画を提案していたか
※評価点3…適切な提案ができ、実行されていた
5・4・3・2・1
顧客対応適切なタイミングでの声かけや接客で販売業務ができていた
※評価点3…問題なく遂行できている
5・4・3・2・1
知識自社商品について理解しているか
※評価点3…十分理解して説明できる
5・4・3・2・1
クリンネス売り場や商品を清潔に保ち、適切な陳列ができているか
※評価点3…問題なく行えている
5・4・3・2・1
計画性イベントや過去の顧客動向を分析し、在庫・備品の管理ができている
※評価点3…問題なく行えている
5・4・3・2・1
情意評価
(社内)
規律性就業規則やルールに則った行動ができていたか
※評価点3…問題なく行動していた
5・4・3・2・1
情報共有業務に有用な情報を収集し、社内に共有していたか
※評価点3…担当業務に必要な情報を収集・整理し、共有していた
5・4・3・2・1
協調性上司・同僚・他部門と十分なコミュニケーションを取り、円滑に業務を行っていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
意欲自主的にスキルアップや業務効率改善に取り組んでいたか
※評価点3…自主的に行動しており、改善も見られる
5・4・3・2・1
責任感与えられた仕事に対して責任を持って遂行したか
※評価点3…責任をもってやり遂げ、フォローもしている
5・4・3・2・1

販売職も販売ノルマなどの数値で判断しやすいため、業績評価を重視します。
成果に大きな影響をおよぼす顧客対応も欠かせません。既存顧客へのアプローチ件数を課題目標達成度に設定するのも良いでしょう。

5-4. 人事評価シートサンプル【技術職】

評価評価項目定義評価点
業績評価業務目標達成度業務目標を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
課題目標達成度目標達成のための課題を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
能力評価企画・提案顧客ニーズに合った提案ができたか
※評価点3…具体的な提案ができた
5・4・3・2・1
知識担当分野の専門知識について深く理解しているか
※評価点3…十分理解して取り組めている
5・4・3・2・1
技術力業務遂行に必要な能力があるか
※評価点3…問題なく業務を実行できている
5・4・3・2・1
コミュニケーション顧客と綿密なコミュニケーションを取り、信頼を得ていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
クレーム対応
トラブル発生時に顧客に対して適切な働きかけができ、上司への報告・連絡・相談ができている
※評価点3…問題なく実行できている
5・4・3・2・1
スケジュール管理適切なスケジュール管理で、計画的に業務遂行できたか
※評価点3…きちんと計画を立てて遅滞なく実行できた
5・4・3・2・1
正確さ与えられた仕事を正確にこなしていたか
※評価点3…問題なくこなせた
5・4・3・2・1
情意評価
(社内)
規律性就業規則やルールに則った行動ができていたか
※評価点3…問題なく行動していた
5・4・3・2・1
情報共有業務に有用な情報を収集し、社内に共有していたか
※評価点3…担当業務に必要な情報を収集・整理し、共有していた
5・4・3・2・1
協調性上司・同僚・他部門と十分なコミュニケーションを取り、円滑に業務を行っていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
意欲自主的にスキルアップや業務効率改善に取り組んでいたか
※評価点3…自主的に行動しており、改善も見られる
5・4・3・2・1
責任感与えられた仕事に対して責任を持って遂行したか
※評価点3…責任をもってやり遂げ、フォローもしている
5・4・3・2・1

技術職は「システムの開発・保守を納期厳守で進められたかどうか」が重要な評価項目です。
また、顧客満足度に大きくかかわる正確性やクレーム対応、スケジュール管理にも、評価のウェイトをおくべきでしょう。

さらに、IT系の技術職は特にスキルの陳腐化が起こりやすいので、スキルアップへの意欲を重視すると、スキルレベルの維持・向上を期待できます。

5-5. 人事評価シートサンプル【管理職】

評価評価項目定義評価点
業績評価業務目標達成度業務目標を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
課題目標達成度目標達成のための課題を達成できたか
※評価点3…達成度100%
5・4・3・2・1
能力評価企業方針への理解経営方針・部門方針を理解して部下に落とし込み、推進したか
※評価点3…理解して推進していた
5・4・3・2・1
計画立案方針にもとづいた部門計画の立案と実行ができたか
※評価点3…立案して実行できていた
5・4・3・2・1
リーダーシップリーダーシップを発揮して部門全体での課題解決に取り組めたか
※評価点3…リーダーシップを発揮した取り組みができていた
5・4・3・2・1
指導力部下の育成方針・計画を立案し、指導ができていたか
※評価点3…問題なく行えていた
5・4・3・2・1
他部門との連携
他部門との連携がスムーズに行えるよう、調整や部下への働きかけができていたか
※評価点3…他部門との調整役を行っていた
5・4・3・2・1
コミュニケーション重要取引先と良好な関係を築き、難易度の高い交渉ができたか
※評価点3…良好な関係を築き、必要な交渉はできていた
5・4・3・2・1
クレーム対応重大クレームやトラブルに対して適切に対処し、再発防止策を講じられたか
※評価点3…問題なく実行できている
5・4・3・2・1
スケジュール管理適切なスケジュール管理で、計画的に業務遂行できたか
※評価点3…きちんと計画を立てて遅滞なく実行できた
5・4・3・2・1
正確さ与えられた仕事を正確にこなしていたか
※評価点3…問題なくこなせた
5・4・3・2・1
情意評価
(社内)
規律性就業規則やルールに則った行動ができていたか
※評価点3…問題なく行動していた
5・4・3・2・1
情報共有業務に有用な情報を収集し、社内に共有していたか
※評価点3…担当業務に必要な情報を収集・整理し、共有していた
5・4・3・2・1
協調性上司・同僚・他部門と十分なコミュニケーションを取り、円滑に業務を行っていたか
※評価点3…十分コミュニケーションが取れている
5・4・3・2・1
意欲自主的にスキルアップや業務効率改善に取り組んでいたか
※評価点3…自主的に行動しており、改善も見られる
5・4・3・2・1
責任感与えられた仕事に対して責任を持って遂行したか
※評価点3…責任をもってやり遂げ、フォローもしている
5・4・3・2・1

感触は、リーダーシップと指導・育成を重視して評価します。
部下との関係構築や他部門との連携をスムーズにさせるためにも、コミュニケーション力が欠かせません。

 6. 例文付き! 人事評価シート(人事考課表)には何を書けばいい?

人事評価によって従業員の待遇が決まるため、適切に行えるよう人事評価シートは、事実ベースで書きましょう。
また、誤認を与えないためにも、結論ファーストで簡潔に書くことが大切です。

6-1. 自己評価の書き方

業務の振り返り結果を書くことになりますが、良い結果ばかりではないでしょう。
ミスや達成できなかったネガティブな事柄は隠さず、ポジティブな表現にすることで、評価者に好印象を与えつつ成果をアピールできます。

失敗はつきものなので、具体的な改善策を書いて成長につなげていく姿勢を見せましょう。自分の成長意欲をアピールできます。

例文

他の重要業務に集中したため、〇〇は達成できなかった。
しかし、顧客から高評価を得た結果、知り合いを紹介してもらえたので新規顧客の獲得につながった。
今後は△△を行って効率化を図り、〇〇達成を目指します。

6-2. フィードバックの書き方

部下の達成状況にかかわらず、評価できる点と問題点・改善点を具体的に伝えることが重要です。

また、フィードバックがネガティブな内容ばかりになると、部下のモチベーションが下がります。
ネガティブな内容を伝える際は、「ここは良かったけど、こういうところが課題」など、ポジティブな内容と合わせてフィードバックするよう意識しましょう。

例文

売上目標に対して120%達成したことは大きな評価に値する。
アプローチ方法や顧客との関係性構築には目を見張るものがあり、新規顧客の獲得も110%達成している。
課題は、売上への意識が強いあまり、新入社員への教育やフォローは敬遠しがちな点である。下半期はチーム力の底上げを目指し、売上以外の貢献も期待している。

7. 人事評価制度の作り方

人事評価制度を適切に運用していくには、正しい手順で作る必要があります。まずは流れを理解しておきましょう。

7-1. 人事評価制度作成の目的を明確にする

人事評価制度を作る際は、まず導入する目的や目標を明確にすることが重要です。
導入目的や目標がない状態で導入しても、何をどう評価すれば良いのか分かりませんし、社員の協力も得られません。

また、適切に運用ができているかどうかも判断できないでしょう。

「公平公正で透明性のある人事評価制度を導入して、待遇を決定するため」など、明確な目的を示してくれれば、社員も積極的に協力してくれます。

7-2.評価基準、項目を決める

人事評価には、会社の方針や期待する従業員の行動を伝える目的もあります。
方針や社風に合わせて、「業績評価」「能力評価」「情意評価」のどこにウェイトをおいて評価するのかを決めましょう。

例えば、成果主義の企業や営業職・販売職なら「業績評価」、社員のモチベーション向上を目指すなら「能力評価」「情意評価」を重視すると良いでしょう。

ただし、能力評価や情意評価は数値化しづらいです。
評価者の主観が入りにくいよう、評価点ごとに具体的な内容を記載するなど、工夫する必要があります。

評価項目については、職種やポジションによって変わってくるため、現場責任者の意見を参考に作成すると良いでしょう。

7-3. 評価手法を決める

多様な評価手法が存在しますが、「MBO(目標管理制度)」「360度評価」「コンピテンシー評価」が代表的です。

MBOはあらかじめ設定した期間内での目標達成度合いを評価する方法です。透明性が高く、社員の成長も促せるため、多くの企業で導入されています。

360度評価は上司・部下・同僚といった複数人から評価を受ける方法です。多角的な視点からの評価が可能なので、客観性を保てます。

コンピテンシー評価は、ハイパフォーマーの行動特性との合致度で評価する方法です。プロセスの部分も評価できます。

いずれの評価手法にも一長一短があるので、自社の目的や方針に応じて選びましょう。

7-4. 運用・アップデート

いよいよ人事評価制度の運用です。
いきなり人事制度を導入すると、社員が混乱したり反発したりする可能性があります。
事前に人事制度導入の通達を出したうえで説明会を開き、従業員が理解できるよう丁寧に説明しましょう。

実施頻度は、年に1回または半期に1回のペースが一般的です。
ただし、規模の小さな会社であれば四半期ごとなど、頻度を上げるのも良いでしょう。負担のない範囲で調整してください。

また、人事評価制度は一度設定したら終わりではありません。
環境の変化などで内容が合わなくなることもあるため、時代や状況に応じて柔軟に調整することが重要です。

8. 人事評価の項目を作るポイント2つ

人事評価基準や項目を作る際は、

・自社の理念や行動指針を反映させる

・職種やポジションに応じて評価項目を調整する

2点に留意しましょう。

8-1. 自社の理念や行動指針を反映させる

人事評価制度は、企業理念の浸透や人材育成にも役立ちます。

したがって、評価項目を作る際は自社の理念や価値観、ビジョンを把握することから始めましょう。

そのうえで、達成すべき成果や必要な能力、社員の態度・行動などを、業績・能力・情意それぞれの項目に「評価対象となる行動」を落とし込みます。

評価項目を設定する際は、“評価の結果=企業理念に沿っているかどうか”を意識しましょう。

8-2. 職種やポジションに応じて評価項目を調整する

評価項目は職種やポジションに応じて調整しましょう。
例えば、管理職ならリーダーシップやマネジメント力、事務職なら正確さやスケジュール管理力の重要性が高くなります。

そのため、職種や役職に合わせて調整する必要があるのです。

職種・ポジションに応じて必要な項目を追加・削除したり、共通の項目でも評価のウェイトを調整したりしましょう。
評価の項目や基準を適切に設定することで、社員は自分に求められている能力を把握できます。

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9.まとめ

人事評価制度は、適切に運用すれば社員のモチベーションアップや能力向上はもちろん、適材適所の人員配置などにも役立ちます。

社員と企業の双方にとって重要な制度ですので、自社の状況に合わせて評価基準を設定しましょう。