第3回 「昭和のオジサン」が1on1をきっかけにコミュニケーションに対しての考え方が変わってハマってしまった話!


※今回の内容は、2022年5月26日に実施した、評価制度の作り方セミナーの内容を書き起こし抜粋しております。
 
 
今回のゴールです!
コミュニケーション不足を補い、ビックリ離職を避けるために、
初心者でも始められる1on1のやり方を切り口に、
私古川の体験談をもとに皆様へお伝えすることをゴールとさせて頂きたいと思います。

まず「昭和のオジサン」が1on1をきっかけに、コミュニケーションに対しての考え方が変わってハマってしまった話。
をさせて頂きます。

 
 

1on1を行ったことで起きた自分としての変化について

部下に対する理解が深まって、
より部下の課題を新権威解決するために何をしたらいいのか?を考えて行動するようになって
部下にフィードバックをよくするようになった。
 
 

2週間に1回の1on1を通じて禊をされている気持ちになった

アンケート調査からわかる評価制度の実態です。
滅茶苦茶当たり前のことなんですが、
今も昔も目的は全く同じことをやっていたんですけど、
アプローチ方法が変わったというのが一番大きかったと思います。
 
僕は今から約20年前21歳の時に
いきなり、10名の部下を持って右も左も分からないまま責任者となって、
その組織は半年で50名ぐらいの組織になってしまってですね、
マネージメントは元上司の背中を追うしかない状態で、
熱意を共有する時間が全てで夜中まで語るみたいな。
典型的な「昭和のおじさん」タイプなんですけども、
中でも「威圧」と「論破」のダブルスコアで部下を制していました。
今も抜けてないという反省があるんですけど、
とにかく説明をはしょって、こうすべきだ論を唱えてねじ伏せるをやっていたんだなぁと今では思うんですけど。
相手は「ああこの人には、言ってもしょうがないんだな」と思っているんでしょうけど、
僕は「理解してくれた」と思っている。
僕の初めての上司は勿論そんな人じゃなかったはずなんですけどなぜかそうなっていて、
そんな部下とのすれ違いも常に隣にいるときは、何となく日々が過ぎていて、
部下のことは分かってるし、かまっているので僕としてはやっているつもりでいました。
 
そんな中コロナ以降、在宅でのコミュニケーションに悩んでいまして、
限られた時間の中で上質なコミュニケーションを取るために選んだ手段が1on1だったんですね。
 
実施して行く過程で色々気付きがあって他にもこんな変化があったと思います。
 
 
Before
・部下は自分で情報を取りに来るのが当たり前だと思っていた
 ⇒部下の組織に対する興味をそれで計っていた
・ネガティブな意見は後ろ向きでマイナス思考な考えだと思っていた
 ⇒だめだなと思っていた
・部下の成長は自分の脳で管理している情報で、近接誤差が起きていた
 ⇒今絶好調の人が好き
と言う風に考えていたんですが、今ではこんな感じです。
 
After
・部下は自分で情報を取りに来るのが当たり前だと思っていたから
 ⇒部下への報連相の機会が増えた
・ネガティブな意見は後ろ向きでマイナス思考な考えだと思っていたから
 ⇒ネガティブな意見は会社が解決すべき課題かどうかを判断する上で重要な報告だとわかった
・部下の成長は自分の脳で管理している情報で、近接誤差が起きていたから
 ⇒部下の成長や考え方の変化を、ツールを使って記録するようになり見返すことで気付きが多くなった
と言う風に感じています。
では僕に何故このように変化があったかと言いますと。
1on1を始める前に色々僕の中で整理することが出来た
というのが一番大きなポイントだったと思います。
 
実は1on1を始めたきっかけは、リモートが始まる上で
部下から、取り入れたらいいんじゃないですか?と言われたからなんですけど。
「昭和のおじさん」としては十分なコミュニケーションは取れていると思いながらも、
取り入れる度量を見せなければと、おじさんらしいきっかけで了承して、
まず手に取ったのが1冊の本です。
 
読んでみました。
拝見した本には1on1が行われない理由とは何か?が
「忙しい」「面倒」「苦手意識」「今までやってこなかった」からっていうのがあって、
前向きになれない。
 
でもやったら変化があるぞって書いてあるんですね。
そのやり方はこうだ!おやつを置くとか、話しやすい環境を作るとか話し方の心構えとか
色々書いてありました。
 
ぼくは単純なので、そうなのかやってみようと思ったんですけど、
「ちょっと待てよ」そこまでお互いリテラシーが無い中でと困っちゃうんじゃないの?となったんですよね。
先ほどのやらない理由の心境とおなじで、やったことないのでいけるかな?っていう不安ですね。
 
本を書いている人からすれば、だからダメなんだって言われそうですけど、
これって結局コミュニケーションスキル高めじゃないと出来ないんじゃないかな?
そもそもそういったことに前向きな文化が無いと出来ないんじゃないかな?とか
マイナス面を思い浮かべてしまってどうしようかな?となってしまったんですよ。
 
でもそこで、無理せず1on1の型を作って吸いあがってくる情報を限定して
少しずつレベルを上げていければいいなと考えたんですけど。
 
 

1on1を行う上で考え方、心構えを整理した話

まず僕のミッションですが組織目標の達成ただこれだけです。
それ以外全くありません。考える余地もありません。
そのための手段として私たち上司と呼ばれる人は何をするのかというと
オペレーションの改善
└PDCAの見直しとか諸々の改善「数値でとらえる常に見る」
└上司への提言
人材マネジメント
└人材の「採用」「教育」「配置」「評価」「分配」「代謝(退職)」の管理
└働く環境の整備
会社と現場の仲介役として
└上下への報連相
└会社の方針の理解と伝達
をこなしていく人間であるということを定義、言語化しました。
まあ当たり前のことですよね。
ここで改めて気づいたのは、
すべてにおいてお互いに信頼関係の構築が必要で
そのためには上質なコミュニケーションが必須であることが良く理解できました。
 
でもここでまた悩みます。
今僕の組織は、年齢がかなり離れていて、
一番近くて7歳下それ以外は10歳以上、最も離れている人間で17歳差で
このまま「昭和のおじさん」でいると、
イメージ昔の20歳を超えても中高生を呼び出して武勇伝を語る人、という表現がぴったりきてしまうな
という危機感に陥りました。
 
ここで心構えとして、色々ありますけど
僕たちマネージメントの立場の人間って、
部下がいないと無力だということをもう一回きちんと自分の中で理解することにしました。
部下と上司は上下貴賤ではなく、
役割の違いであり、判断する側として僕がいるということ。
 
あとは始める限りは絶対にお互いにとって良いものにし続ける事。
もう一つは僕にとってこの1on1の時間は、
とっても大切にしている時間だと信じ部下に伝え続ける事。
よっぽどのことが無い限り、スキップしない、させないという事です。
この覚悟だけは僕が絶対に諦めず続ける事として決めました。
 
 

初心者でも始められる1on1のやり方

そこで次の「初心者でも始められる1on1のやり方」に進むのですがまず、
お互いに壁があることを前提に考えたときに、
1on1を始めたとして、僕がいきなり質問したとしても、
聞かれる方もその瞬間で話したい内容をすぐ話せないじゃないかな?
僕がいくら笑顔で「落ち着いて、怖くない、話していいんだよ」と言ったとしても
「特に無いです」とその時はなってしまう。
そうなると、僕は聞き出さなければいけないという使命感から、
こなすことに精一杯になってしまいますし、
ヒアリング能力が低いとそれこそ本来の目的である、信頼関係の構築だとかに、
行きつかず終わってしまうことになって結局やっても意味ない、形骸化していって
皆の1on1に対するモチベーションがさがって、
時間の無駄と感じられちゃう最悪の悪循環になってしまうと感じたんですよね。
 
 

閉じた質問から始めることにした

事前アンケート
Q1.上司にサポートしてほしいことはなんですか?
Q2.仕事の悩みはなんですか?
Q3.上司に知っておいてほしいことはなんですか?
Q4.社内での人間関係やコミュニケーションの問題はありますか?
Q5.事業戦略に対する疑問、意見を教えてください。
Q6.プライベートの悩みがあれば教えてください。
Q7.その他
 
こちらのアンケートを僕は、自社の提供しているヒトマワリを通じて事前に送信しています。
ヒトマワリでは様々な従業員データを一元化することが出来るので、
その一元化すべき情報の一つとしても活用しています。
 
部下の皆は普段の仕事とか、生活とかで気になった些細な事を
メモ代わりにヒトマワリ上に残しておいてもらって、
1on1を開催する前日までに送ってもらうようにしました。
 
うちは月曜日に行うようにしてるんですけど、
そうすると僕は土日アンケートを内容をみて、
こういったことで悩んでるのか?
僕がアドバイスできる事って何だろうとか、どういう意図なんだろうな?
とかを考えながら当日を迎えるんですけど、
ここですごくよかったなと僕が思っているのは、
僕は僕で限られた時間で話を聞く準備ができますし、
部下も部下で下書きをすることで聞きたいことを日々忘れないでメモ出来る。
またメモしておいて解決したことに関しては消してから送れるので
無駄が無い結果的に濃密な30分がおくれると感じています。
 
終わった後も簡単なアンケートを実施しています。
Q1.今日話をしてみて一番印象にのこっていることは何ですか?
Q2.今日の話を自分なりにまとめると?
Q3.次回に向けてアクションとしてはなにをする?(自分は何をしてムネアキは何をする?)
 
1番目印象に残ったことをそのまま書いてもらって、
僕はどんなことを伝えられたのか?聞けたのか?を確認して、
2番目は当日の話を纏めてもらうことで、
話した内容を思い返して整理する力の醸成が出来ると考えています。
最後は次までのミッションをお互いで確認して、次回までに準備を進めます。
ここで一番大きいのは、ネガティブな意見について上長と相談し今改善するのかしないのか?
をうやむやにせずに次回又は別の機会にフィードバックをする体制が作れたのが大きかったと思います。
 
このフィードバックを続ける中で僕は上司との折衝も生まれますし、
その結果を伝えることで、互いの信頼関係の構築が出来る様になったといまは実感しています。
 
もう一つ大切な事は、人材のデータベース化です。
僕たちは話をした内容を勿論全てヒトマワリでデータベース化しています。
このデータベース化することで、僕は常に前どんなことを話したのか?を見返すことが出来るようになって居ます。
 
これは営業で言う所の顧客データベースの面談履歴と同じで、
1on1を通じて部下のモチベーションポイントや、志向性、どういう風になっていきたいのか?
今と過去の経過などを、かれこれ1年近く2週間に1回このコミュニケーションを続ける事で
1人当たり24回分内容が蓄積されているわけですからコミュニケーション上での財産となっています。
 
また再度申し上げますけれどもこういった取り組みは
本当にデータベース化することがとても大切になってきます。
どの企業も自社にお金を払ってくれる相手の情報やその見込みの企業の情報は
「顧客管理システム」で徹底的に管理してますよね?
「打ち合わせの記録」「決裁ルート」個人のお客様が相手であれば「趣味」とか「志向」等です。
その情報を元に自社のサービスや商品をどうやって導入して頂くか?を
担当者全員で共有し対策を立てアクションを起こせるようになって居るはずだと思います。
 
では何故「お金を生む人」に対して同じことをしないのか?って単純に疑問ではないですか?
「打ち合わせの記録」=「面談の記録」
「決裁ルート」=「志向性」の定性的な情報から
「成績」「数値化したスキル」等の定量的情報の両面から、
マネージメント側が個々の特性を生かし数値的なウィークポイントを理解しつつ、
マネージメントを進めることが出来るようになります。
一例ですが、商談もマネージメントも最も大事なことは「フィードバック」だと僕は思うんですね。
商品のセールスではお客様の要望には必ず出来る出来ないのフィードバックをして選んでもらうように、
従業員に対してもきちんと会社が従業員の要望に出来るか出来ないかを答えることが大切です。
 
企業の考え方とのギャップを伝えカルチャーマッチを図っていくことは
「お金をくれる人」を管理するシステムと同じぐらい
「お金を生む人」を管理するシステムって大事だと僕は思うんです。
よって人材データベースを構築して初めて見える景色を皆さんにも体感してほしいです。
またこういったタレントマネージメントシステムは、
面談内容はもちろんのことなんですが、評価や育成に必要な情報を一元化することが出来て、
評価自体もをシステム内で運用することが出来たり、
面談のアンケートを収集し集約することが出来ます。
是非ご一考頂けると幸いです。