第8回 昭和のおじさんが勉強し直した「人的資本経営」の話②


 
 
「昭和のおじさんが勉強し直した「人的資本経営」の話」 
part2 ―経営戦略と人事戦略を紐づけるための基本―
 
さて、経営戦略と人事戦略を紐づける上でステップは大きく分けて2つです。
 
一つ目は企業としての一貫性を持つために会社として何を目指しているのか
人材に対してどうなってほしいのかを定めるステップ
 
そして二つ目は求める人物像を作るステップです。


 
ステップの1
会社として何を目指しているのか?人材に対してどうなってほしいのかを定めるパートですが、
経営戦略と人事戦略を紐づけするならば、何よりも成果を出すためには、正しいゴール設定がポイントです。
 
私のキャリアの始まりは上場企業でしたので、会社全体によく言う、
ビジョン、ミッション、バリューがしっかりしていましたが、
その後勤めた会社ではそういった考えは全くなく0から経営者の目指すものを言語化し、
様々な基準を作り上げ、上下の納得感を得ながら進めるというやり方をして、かなり苦労をしました。
 
そこで整理すべきポイントは、3つのカテゴリーに分かれます。
それは「理念」と「目標」と「育成」の3つのカテゴリーです。

 
まず理念です。理念はさらに4つに分類します。

まずは「経営理念
そして経営理念をどうやって実現するのかを定めた「基本方針」、
基本方針を実現するために社員に求める行動とよりどころになる「行動理念」、
最後に、人材に対する会社の考えを示した「人事理念」です。
 
 
次に「目標」です。こちらは3つに分類します。
 
まず「ビジョン
10年としましょうか、10年後の会社のあるべき姿を示します。
 
続いて「ビジョン」を実現するために必要な「事業計画
これも「ビジョン」と連動するので10カ年計画なります。
 
そして「戦略
事業計画をどのように達成するかを明確にしていきます。
 
 
最後に「育成」のカテゴリーになりますがこちらは3つ。
 
一つ目が現在の人材レベルの把握、人材の強みと課題を洗い出します
 
次に10年後の人員構成のビジョン、人材のポートフォリオとも言います。
会社は簡単に分けると経営する人、管理する人、教える人、手を動かす人の4分野に分かれますが、
それぞれ事業や戦略に基づいて10年後のビジョンを実現できる人材の育成目標を立てます
 
そうなるとギャップを埋めるために、10年後の人員構成を達成するために必要な課題を整理することが出来ます。
 

 
まずはステップ1としての3カテゴリー10の整理をすることをお勧めいたします。
 
この3つのカテゴリー10の整理は、
採用、教育、配置、評価、分配、代謝(退職)に一貫性を持たせるうえで重要なポイントとなるので、
是非経営者と共に、皆様が熟考して頂くことをお勧めいたします。

 
 
★企業様からのセミナーのご依頼もお待ちしております!
★各種セミナーのご案内はこちらから!→各種セミナーのご案内