第4回  システムを利用した人事管理と人財育成


※今回の内容は、2021年9月28日に実施したセミナーの内容を書き起こし抜粋しております。
 
 
今回はシステムを利用した人事管理と人財育成というテーマでございます。
 

人材情報管理のあるある

まず根本的な問題として、皆様の会社のそもそもの人材情報の管理がこのようになっているのではないか?
というあるあるのお話をさせて頂きます。
 
例えば人事部というフォルダーがあって、人事台帳・研修履歴・評価・面談記録・スキル情報などの情報がバラバラに管理されていて、給与・勤怠は別のシステムで管理している。
これらに連携も無くバラバラで管理され、更にたちが悪いのは各セクションマネージャーの頭の中で管理されている情報があり、従業員自体を計るための情報がバラバラに管理されていることで従業員の育成プランが明確にならず、場当たり的な評価をするにしても、過大・過小評価されるケースが出てきてしまうという事です。
 
それを防ぐためには教育と、人材の情報の管理はセットで行う必要があります。
 

人材情報を一元化する必要性とは?

これらのバラバラの情報を
ヒトマワリやタレントマネジメントシステムでひとつにしてみましょう
 
今まで探して、纏めて、加工していた情報が一元化され、
スピーディに必要な情報を閲覧・伝達できるようになります。
ではなぜこうする必要があるのでしょうか?
 
会社では単に教育と言っても、一人のひとに様々な立場の人が関わります。
 
入社時は人事又は労務担当が会社の規則や申請の仕方を教えます。その後配属された先では会社のビジョンミッションバリューや行動理念をはじめとして、社員がアサインされた仕事についてのやり方、営業なら商品知識や営業手法の伝授等です。更にはマネジメントの立場になる場合はリーダーシップの在り方や財務指標の見方等、部長であれば経営計画の引き方等です。
 
要するにその従業員の置かれている状況によって教育を提供する提供者も変わってきますし、研修を行った後の従業員側からの提供者に向けたフィードバック(アンケート)や先ほどご説明したような情報がバラバラな状況だと誰が何を教えていたのかもわからない状態になってしまいます。
 
前回の評価・前職の経験・保有している資格などから判断して、次にどのようなスキルを身に着けるのかを検討せずして、効果的な教育が行えるでしょうか?
多分答えはノーです。
 
またせっかく教育してスキルを身に着けたとしても、その人が辞めてしまったら元も子も有りません。
その人にあったマネジメントの方法は何か?など人一人を育てていくうえで必要な情報がバラバラになっているという事のリスクは巨大です。
 
 

従業員台帳=顧客台帳

 
私はよくお客様にこういう話をします。
これは顧客台帳と同じなんだという話です。
 
まず前提として、HRテックの領域のサービスは大きく分けて、入退社処理や年末調整等の作業工数を削減する「業務効率化領域」と蓄積した人材データを元にマネジメントを行う「情報活用領域」に大分されます。
お客様は「業務効率化」によるコスト削減はイメージが付き易いのですが、我々の扱う人材データの「情報活用領域」はまだイメージが付き辛いというご意見の方が肌感としては多いと思います。
 
しかし私は企業が多様化する働き方を受け入れるうえで「情報活用領域」が価値のあるものだと考えています。
 
 
どの企業も自社にお金を払ってくれる相手の情報やその見込みの企業の情報は「顧客管理システム」で徹底的に管理してますよね?
「打ち合わせの記録」「決裁ルート」、個人のお客様が相手であれば「趣味」とか「志向」等です。
 
その情報を元に自社のサービスや商品をどうやって導入して頂くか?を担当者全員で共有し対策を立てアクションを起こせるようになっているはずだと思います。
では何故「お金を生む人」に対して同じことをしないのか?って単純に疑問ではないでしょうか?
 
「打ち合わせの記録」=「面談の記録」
「決裁ルート」=「志向性やどういった伝え方が合うのか?」の定性的な情報から
「成績」「数値化したスキル」等の定量的情報の両面から、マネジメント側が個々の特性を生かし数値的なウィークポイントを理解しつつ、マネジメントを進めることが出来るようになります。
 
商談もマネジメントも最も大事なことは「フィードバック」だと私は思います。
 
商品のセールスではお客様の要望には必ず出来る出来ないのフィードバックをして選んで頂くように、従業員に対してもきちんと会社が従業員の要望に対して出来るか出来ないかを答えることが大切です。
 
企業の考え方とのギャップを伝えカルチャーマッチを図っていくことは、「お金をくれる人」を管理するシステムと同じぐらい「お金を生む人」を管理するシステムって大事だと私は思っています。
 
この考え方こそ教育と情報管理はセットであるという考え方の根幹に位置しているものなんです。
 

ヒトマワリ 導入時例のご紹介

導入事例1 パチンコ業界 従業員 800名

先ずはパチンコ業を営む社員数800名強
アルバイトも入れるともっと社員数が多い会社様です。
 
元々課題として、古いシステムだと情報の一元化はしていたものの、情報を閲覧することが出来る人員が限られており、何をするにも人事部へ問い合わせ、情報を切り出してメールで送信等時間が掛かっていたとのこと。
 
研修を行った後のフィードバックを別のアンケート機能を使って行っており、結果も一度簡単に検証するだけでおしまい。
 
また年に一度大きな身上申請を行うのも、紙の申請書類を全従業員あてに郵送、回収変更点を一つ一つ拾い上げて、人事システムに打ち込む等、とにかく手間をかけていらっしゃりどうにかならないか?というご相談を頂き、多数企業がある中で弊社のヒトマワリをご導入頂きました。
 
結果
一般的な人事台帳の情報にプラスして、適性検査の結果や過去の評価を全てヒトマワリで一元化、現場担当の責任者・エリアマネージャー等の権限によって閲覧できる情報を切り分けて問い合わせ作業におけるコストを限りなくゼロにすることに成功しました。
 
また年に一度の大きな身上申請は、ヒトマワリのアンケート機能を使い情報収集を行えるようになりました。
 

導入事例2 飲食業 従業員数700名

もうひとつは、飲食店を経営する社員数が700名程度の東証プライム上場企業様の例です。
 
こちらの企業様は元々の課題として、そもそも情報が散乱していて、何をどうやって人を育成していったらいいのか分からない。まずは一つにしたいというのがご要望でヒトマワリを導入して頂きました。
 
ご担当者様とお打合せしていく際に、経営側からは次世代人材の発見と教育というお題を頂いているということが分かりました。
そこで私は担当者様と打ち合わせをして、次世代人材の対象者に対して上司の方が、その人にいつまでにどのようなポジションになってほしいのか、そしてそうなる為に必要なスキルは何なのか?を選択式で記載できる箱を作るようご提案させて頂きました。
 
更にお客様は本人のキャリア志向や、その人が抜けた後自分のポジションに誰を推薦するのか?を記載する箱を追加、教育計画が連鎖していく仕組みを確立しました。
 
またこちらもコンプライアンス研修のフィードバック等をアンケート機能を使い実施することで、研修自体のクオリティを上げるのはもちろんのこと、研修を受けたうえで実は社内でなんとなく起きていた問題を申告してもらうことができ、問題が発生する前に手を打つことが出来たとご報告を頂いております。
 

タレントマネジメントシステム導入のススメ

如何でしょうか?ほんの一部の事例ではございますが、
情報を一元化することで、企業ごとに求める育成を達成することが出来るようになる
ことが少しご理解いただけましたでしょうか。
 
またこういったタレントマネジメントシステムは、評価や育成に必要な情報を一元化出来るだけではなく、評価自体をシステム内で運用することが出来たり、評価や研修後のアンケートを収集し集約することが出来ます。
 
ここでよく私のお客様には、教育制度とタレントマネジメントシステムはどちらを先に構築すべきか?
という質問を受けますが同時進行でタレントマネジメントシステムの導入をお勧めしています。
 
教育制度を整えるのが先と考えるお客様も多いのですが、今の情報を一元化することが出来ていない企業がほとんどですので、まずは今ある情報を一元化しつつ、教育制度を定め、情報を少しずつ蓄積していくことをお勧めしています。
 
何が言いたいかというと、教育の制度がきちんとしていても、測る対象の実態をきちんと捉えられていないと、本当の個人の成長の実現は出来ないという事です。
 
 
さて纏めです。

1.教育は一人に対して多数の提供者がいることを理解して頂く
2.教育と情報管理はセットで考える

以上2点を元に皆様の会社の従業員の方々一人一人の市場価値が高まることを期待しております。
 
 
無償でのご相談を承っておりますので、是非ご相談下さい。